かばん屋
福田 昌彦(ふくだ まさひこ)
1980年7月21日生まれ。横浜市出身。
2004年に富良野へ移住し、ラフティングのインストラクターとモノ創りに取り組み、催事やインターネット販売などで注目を集める。作品のファンを着実に増やし、2008年サッポロファクトリーレンガ館クリエイターズステージに出店。店頭にて制作と販売を行っている。

「記念すべき初代手づくりかばん。これで北海道旅行をしました」

「念願かなって2008年にオープンした『一針』」

「心を込めて作ったスソバッグの数々」
気になるカバンの中身
- スソバッグ
- 「家具作りに使われた革の切れ端も素材として使っています」
- 財布
- 「これも実は手づくり。使われなくなったゴムボートを使って作りました」
- スケッチブック
- 「かばん作りのアイデアや、グルメ情報等が。スソバッグの大きさはこのスケッ チブックを基準にして作られました。」
- 携帯電話
- 「iPhoneを使っています。Apple社のモノ創りに対する心意気にに惹かれて選びました」
- 救急セット
- 「ゴム手袋やマウスシールドなど、ラフティングの研修で救命講習を受けて以来持ち歩いています」
バックナンバー
【今回のテーマ】
理想を現実にするためには
自分探しを経てたどりついた「かばん屋」という道。個性的な作品が少しずつ人気を広げ、今年ついに店舗を構えた「スソバッグ専門店 一針」店主の福田さん。このブランドを通して、どのように人生を振り返り、今後をどう思うのか。
本当にやりたいことを求めて
手創りかばんの第1号は2000年、大学在学中に作ったものです。旅の荷物を入れるために自転車に取り付けたもので、これで北海道を旅しました。その時は買うお金がなかったので創りましたが、面白くてその後もモノ創りは続けていました。
大学卒業時には進路を見出すことができず、自分探しをすることにしました。何を始めるにも資金が必要と思い、まずは進むべき道を考えながらお金を貯めることにしました。京都でメッセンジャーや人力車などを経験して結局1年間住みましたが、生活することで精一杯でした。その間もモノ創りは続けていたのですが、やはり生活のための仕事にとらわれてしまって、もどかしさがつのるばかりでした。
そう思っていたとき、知人から北海道でラフティングのインストラクターをやらないかという話をもらいました。ラフティングは夏場のスポーツですから、冬はモノ創りに当てられる。これなら興味のあった「アウトドア」も「モノ創り」も両方出来ると思い、富良野への移住を決意しました。
モノ創りの活動は委託販売や催事などで広がり、2006年10月にアウトドアの仕事を退き、モノ創り一本の生活になりました。やっと一番自分のやりたいものに気づき、これから始まる新たな生活を想像すると、ワクワクして眠れない日もありま した。
かばん屋を通して理想の生活へ
「一針」というブランド名を付けたのは2003年のことです。一針ずつ心を込めて創っている、という想いから付けました。一針では、“モノ”を売るだけではなく、例えば自然環境に関する情報を示したり、売り上げの一部を寄付したりと いった、自然環境や社会貢献の為の活動も積極的に取り組んでいきたいと思っています。
学生時代から、自然の中で過ごすことが好きで、自然環境について考える機会が多く、環境問題にずっと関心がありました。また、メディアなどを通して伝えられる、融けゆく氷河や、進行する砂漠化などの自然環境の変化には、緊迫した危機感を抱きました。小さくても、環境保全に役立つ活動をしたいという思いが芽生え、その思いはかばん屋を始めてからも変わる事はありませんでした。
「スソ」を利用する事を決めたのは「資源を消費して製造し、販売する」という 行為と、環境保全との間に矛盾を感じていたからです。環境に出来るだけ負担をかけずに、かばん屋を続ける為に「スソ」を選びました。
だからと言って、環境問題をお客さんに押し付けるようなことはしません。デザイン面、機能面で選んだ一針のバッグを通して、お客さんが知らないうちに環境保護に貢献しているというのが理想です。必要な量を安定調達できるか、厚さや固さなどが様々な「スソ」で高いクオリティの作品を安定して作れるか、課題が残った状態でのスタートでした。
今では日常のバッグとしてだけでなく、美容師さん、花屋さん、カフェ店員、旅人、絵描き、アウトドアガイド等様々な方に使って頂いています。
今後は、店舗を構える事になったので、オーダーメイドバッグの受注や情報発信、意見交換の場としても使うなど、これまで出来なかった事をできるのが楽しみです。
感謝を忘れず、あわてず急ぐ、無理せず頑張る。
本当に良い物は適正な価格で認められる。そんな社会だったら素敵ですよね。生活をする人が高い意識を持つことで、世の中は良い方向へ向かっていくと思います。そのためには僕自身も価値がある物を作らなければいけないと思っています。
活動を続けるうえで心がけているのは「無理せず頑張る」、「あわてず急ぐ」。
やりたい事を実現するには健康であることが大事ですし、やりたいことはいつでも始められますが、時間には限りがあるという事実を踏まえることも大事だと思っています。僕の場合、環境に恵まれていたので好きなことが出来ていますが、そうでは無い人も多いと思います。家族や応援してくれる人への感謝の気持ちも忘れずにいたいです。
一針の歴史は始まったばかりです。理想の生活に向かって一歩ずつ進んでいく一針にご期待下さい!
私のお気に入り
■スソバッグ

「もちろん、自作のものです。これはもう6代目。初期からあまりスタイルは変えていません」
■ミシン

「お店を構えるにあたって購入しました。中古の修理屋さんから買ったんですが、もう20年くらい経っていると聞いています」
■琥珀エビス

「お酒はあまり飲まないんですが、このビールは苦味があまり強くなくておいしです」
お知らせ
スソバッグ専門店「一針」 サッポロファクトリー レンガ館2階
クリエイターズステージ内
TEL/FAX:011-301-8395
URL :http://hitohari.com
mail: info@hitohari.com